耳鼻咽喉科、アレルギー科

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アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とはどんな病気?

【アレルギーとは?】
ある特定のアレルギーの原因物質(抗原)に対する抗体が体の中で作られた後、再びそのアレルギー物質にさらされたとき、原因の物質を体から排除する反応が起きます。防御機能(免疫)が過剰に反応したのがアレルギーということになります。
【アレルギーが起きた体の場所によって名前がつきます】
鼻に起こったアレルギー反応がアレルギー性鼻炎で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが起きます。皮膚はアトピー性皮膚炎、目はアレルギー性結膜炎、口は口腔アレルギー症候群。それぞれかゆみやはれが出ます。 のどでは喉頭(こうとう)アレルギーとして咳やのどのかゆみやイガイガが起きます。気管支では喘息としてせきが出たり、気管支の粘膜がはれることで呼吸するときにヒューヒューと音がしたり、呼吸困難が起きることもあります。
【原因の物質によるアレルギーが起きる時期】
ハウスダストやダニなどを原因として症状が1年中ある「通年性」と、植物の花粉を原因とした花粉症などのようにある一定の時期だけ症状が出る「季節性」があります。
【原因物質(抗原)】
アレルギーの原因となる物質(抗原)として、日本で最も多いのは通年性のハウスダスト・ダニです。家の中で、ふとん、まくら、たたみ、じゅうたん、カーペット、カーテン、押入れ、タンス、エアコンの中などに存在します。大掃除や、服の入れ替え、エアコンの使い始めなどの時により多く出てくることもあります。ダニは生きているのが夏場に増え、秋に死んでいき、この死骸を吸い込むことで悪化することがあります。季節性のアレルギーとして、春(2月中旬から3月にかけて)のスギ花粉症が有名ですが、4月から5月のヒノキ花粉、初夏のカモガヤ(イネ科)花粉、秋のブタクサや、ヨモギ花粉など、他の時期にも花粉症があります。湿気の多い季節にはカビ(真菌)、ペットを飼っているご家庭では、イヌやネコのフケなども原因となります。どの物質に反応するかは、血液検査を行い、抗体が存在するかで調べられます。何にアレルギーが起きるのか、いつアレルギーが起こりやすいのかが確認できます。ご希望の方は、お気軽に医師にご相談ください。

治療方法

アレルギーを抑えるための治療方法は、お薬の服用が、最もスタンダードで安全な治療です。飲み薬の他に、鼻には点鼻薬、目には目薬(点眼薬)、皮膚には塗り薬があります。抗ヒスタミン薬(鼻水やかゆみ止め)、抗アレルギー薬(アレルギー反応を起こす化学物質の分泌を抑える薬:鼻づまりにも効果があります)、ステロイドの点鼻薬等を主に使用しています。ハウスダスト、ダニを原因とした通年性アレルギー性鼻炎の場合、鼻の粘膜がはれてしまい、鼻づまりをきたすことが多く、鼻の粘膜のはれを抑える薬を処方します。また、花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎では、くしゃみ、鼻水、かゆみが主症状のことが多く、鼻水、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤を処方します。当院ではこれらの薬を、患者さんそれぞれの症状に応じて使い分け、改善を図ります。また、患者さんごとのライフスタイルに合わせ、薬の強さや眠くなりやすさなどを考慮に入れて処方しています。鼻水を吸い出して、ネブライザーの吸入を行うと、薬液が直接粘膜に届くため、より高い効果が期待できます。

ご注意いただきたいこと

お薬の服用や、通院による治療でうまくアレルギー症状をコントロールすれば快適な生活が可能です。また、ご家庭ではマスクをつけた上で、ふとん、じゅうたんなどの掃除機をこまめにかけたり、エアコンのフィルターの掃除をすることも大切です。季節の変わり目に押入れやタンスから衣類を出す時には、一度洗ってから着始めるのも良いでしょう。