耳鼻咽喉科、アレルギー科

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持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)

持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)とはどんな病気?

めまいといっても内耳のむくみが原因のメニエル病や内耳の耳石(じせき)という部分が動いておこる良性発作性頭位めまい症などがあります。持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)とは、最近の研究で明らかになっためまいです。主な症状は3カ月以上、雲の上を歩いているようなふわふわしたふらつきが毎日みられる病気です。一般的に3カ月以上症状が持続するめまいを慢性のめまいと呼びますが、慢性のめまいの中で最も多い原因が持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)と報告されています。

【主なPPPDの症状】

・ふわふわした感じがある(浮遊感)
・平衡異常感
・揺れ動く
・上下に揺れる

上記のめまいは、急に立ち上がったり、歩いたり、階段の上り下り、体を動かしたり、動くものを目で追った時、エレベーターやエスカレーター、電車などの乗り物に乗った時、陳列棚を見た時などに起こることが多いと言われています。

治療方法

まずは問診の上、平衡検査、聴力検査、採血、血圧測定などの検査を行います。症状によっては、耳や脳のCTやMRI検査等の画像検査が必要となることもありその場合は病院にご紹介させていただきます。

当院では、少しでも早く症状を軽減できるように薬物療法を行っています。既存の抗めまい薬が効きにくいことも多くあるため、うつや不安症状が合併している方には、SSRIやSNRIといった抗不安薬を使用する事があります。ただし、吐き気や眠気、めまい、ふらつきなどの副作用がある場合もあります。抗不安薬の処方に抵抗がある患者さんは、セロトニンの分泌を促進するために食生活の見直しを行います。セロトニンを体内で活発に合成するために、葉酸やビタミンB、鉄分といった栄養素の摂取をおすすめします。これらの栄養素を摂取することで、薬を使わないでも処方が軽快する方もおられます。

ご注意いただきたいこと

睡眠不足やストレスはもちろん、肩こりや疲労などもめまいを引き起こす原因になります。一度めまいを起こしてしまうと、何度も繰り返し慢性化することが多いのが特徴です。そのため、めまいを予防するためにも、日常生活の見直しをすることが大切です。