鼻骨骨折
鼻骨骨折とはどんな病気?
鼻の形を構成している、鼻の骨が鼻骨です。
スポーツなどで、鼻を硬いものにぶつけてしまった場合など、何らかの衝撃が鼻に加わることで、鼻骨が骨折してしまうことがあります。鼻骨骨折は顔の外傷の中で、一番多い骨折です。
鼻骨骨折の症状
・鼻が痛い
・鼻の外観が変形している
・鼻が腫れている
・鼻出血(鼻血)
・鼻づまり
・においがわからない
などが挙げられます。
検査、治療方法
鼻の変形や、それに伴なう鼻づまり、においがわからないなど、鼻の外観や機能に問題があれば、曲がったり、つぶれてしまった鼻の形をできるだけ元の形に修正する、整復術が必要になります。骨折してから1週間(小児は4〜5日)も経過すると、そのままの形で固まってしまうため、CT検査や、整復術の適否を含め、早期に提携している病院へご紹介をさせていただきます。(注:紹介状なしで病院を受診すると、初診料が高くなることがあります。)
なお、整復術は骨折して痛い鼻を元に戻さなくてはならないため、さらなる痛みをともなう治療です。また、鼻血がでることもあります。整復術のあとは、出血防止、再度変形が起こらないようにするために、数日間鼻の中にガーゼをつめ、鼻の外側にプレートをあてて固定します。
逆に言えば、鼻の変形がなく、鼻づまりやにおいがわからないなどもなく、鼻の外観や機能に問題がない場合には、たとえ鼻骨骨折があっても、痛みを伴なうような整復術を行わず、骨の修復能力で自然に固まって治るのを待つことで対応します。整復術を行う必要がない場合には、治療に有益でないと予測されるレントゲンやCT検査も、放射線の被曝を避けるために、行わないことが望ましいものと考えます。
その他、鼻出血(鼻血)には、止血処置を行い、止血剤の内服を、痛みには鎮痛剤の内服で対応します。