耳鼻咽喉科、アレルギー科

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気象病

気象病ってどんな病気?

気象病は、気候変動の差が開くことで発生する体調の乱れを指します。主に3月や9月といった季節の変わり目に発生しやすい症状です。
ヒトは、気温・湿度の変化は皮膚で感じ、気圧の変化は耳の奥にある「内耳」で感じ取ります。その気温・湿度・気圧の、気候変動の差が大きく開くことで、頭痛や倦怠感、気分の落ち込みなど様々な症状が発生します。耳鼻咽喉科で特に多い患者さんの症状は、めまい・耳鳴り・難聴の症状です。
これには、気圧変化を感じ取る内耳の機能が大きく影響しています。

内耳の機能って?

内耳には、聴覚機能と平衡感覚機能があります。
聴覚機能は、内耳の蝸牛という場所で、耳に入ってきた音を信号に変えて脳に送る機能です。そうすることで音を感じることができます。
平衡感覚機能は、内耳の三半規管や前庭という場所で、体の傾きや回転を感知する機能です。そうすることで体の平衡を保つことができます。

原因

その内耳が気圧の変化を感じ取り、自律神経が乱れることで、平衡感覚機能に異常をきたし、まためまいを起こす場合や聴覚機能に異常をきたし、耳鳴りや難聴を起こす場合があります。
引き起こすめまいには、立っていることができないほどの重度のものから、比較的軽度のふわふわする浮遊感のあるめまいなどがあります。
内耳性の症状は早期治療がとても大切ですので、「季節の変わり目で立ちくらみをする」「耳が時々キーンとなって聞こえづらい」といった症状を感じたら、早めに受診してください。

治療法

自院では、内耳の血流を良くすると症状が治まることがあるため、血流を改善するお薬を処方したり、抗めまい薬や酔い止め薬を処方することも多いです。また、漢方薬は体内の水分バランスを整える効果があり、内耳内の水分バランスを整える効果が期待できるため処方する場合があります。

・家でできる予防

自律神経の乱れが気象病の原因であるため、睡眠をしっかりとり、規則正しい生活を心がけることで症状を改善することにつながります。
また耳のむくみをとるようにすると症状の改善につながります。
温めたタオルなどを用いて耳を温めることや、図のように耳を上下左右に動かすようにマッサージすると血行が促進し、症状の改善に期待できます。